2015年度の水道凍結事故による保険事故発生状況
2016.05.24
~保険金支払額は2,528件・15億4,263万円~
日本損害保険協会北海道支部(委員長:来田廣太郎・あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 執行役員 北海道担当)では、2015年度(2015年12月~2016年3月)に道内で発生した水道凍結事故による火災保険の保険金支払額調査を実施しました。本調査は2007年度から実施しており、今回が9回目となります。
2015年度の保険金支払額は2,528件・15億4,263万円となり、前年度の2,790件・15億6,347万円からやや減少していますが、1件あたりの金額が2014年度の約56万円から増加し、約61万円となりました。
2014年度に引き続き、2015年度も北海道では暖冬でしたが、人口が多い札幌市を中心に北海道全土で水道凍結事故が発生しています。また、2014年度と同様に、住宅屋根のスノーダクトに関連する事故(スノーダクト内の排水管が凍結し融雪水が排水されずに建物内に漏水する事故等)や、長期間不在にした住宅やアパートで水道凍結事故の予防策である「水抜き」が不十分であったことによる事故のほか、天井や上層階部分の水道管凍結による屋内全体の水濡れ損害が生じた事故も多発しています。
道内では「雪災や風災に遭ったことにして保険金で住宅を修理しないか」等と勧誘する悪質な住宅修理(リフォーム)業者の存在が問題となっており、このような業者が積極的に関与しているケースもありました。 ※虚偽の報告による保険金請求は保険金詐欺に該当するおそれがありますので注意が必要です。
当支部では、水道凍結事故が多発する2015年12月~2016年3月を中心に、道内各地の消費生活センター、地元の不動産管理会社、大学生協等と連携して、道内に広く事故防止を呼びかけておりますが、継続した注意喚起が必要と考えています。今後も関係機関との連携をさらに強化し、引き続き啓発活動を実施していきます。