能登半島地震から10年、市民フォーラムを開催
2017.04.11
~私たちがこれから備え、行動すべきこと~
日本損害保険協会北陸支部(委員長:川杉 朋弘・東京海上日動火災保険株式会社 金沢支店長)では、MRO北陸放送の特別協力を得て、3月19日(日)に金沢市にて、「市民フォーラム ~能登半島地震から10年、私たちがこれから備え、行動すべきこと~」を開催しました。
フォーラムの概要は、次のとおりです。
- 日時・場所
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2017年3月19日(日)14時00分~16時00分 KKRホテル金沢鳳凰A
- 主催者挨拶
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川杉委員長
- 第1部
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「発生から10年、いま振り返る能登半島地震」
講師 : 木村 拓郎 氏(一般社団法人 減災・復興支援機構 理事長)
- 第2部
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「災害ボランティアの視点から見た震災~今日から始める明日への備え~」
講師 : 浦野 愛 氏(特定非営利活動法人 レスキューストックヤード 常務理事)
- 第3部
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質疑・ディスカッション(木村講師・浦野講師)
はじめに、川杉委員長が「昨年、比較的安全な地域とされていた熊本や鳥取において、大地震が発生した。石川県内では、30年以内にマグニチュード7以上の大地震の発生する可能性があるとされる断層帯が複数確認されており、いつ巨大地震が発生するか分からない。本日は、講演やディスカッションでの提言・アドバイス等を踏まえ、災害に強い地域づくりや、これから起こりうる地震への備えを考えていただく機会となることを願う。」と挨拶しました。
第1部で木村講師は、震災の課題と対策について説明し、「課題は(1)老朽家屋の倒壊、(2)過酷な高齢者の避難所生活、(3)集落の孤立、(4)混乱した生活再建である」とし、それぞれ対策は「(1)耐震診断と補強、(2)衛生や健康に関する知識、(3)通信と備蓄(特に水)、(4)事前の学習である」と述べました。
第2部で浦野講師は「災害から命を守るために必要なことは大きく3つある。(1)揺れから命を守ること、(2)逃げ遅れを防ぐこと、(3)災害関連死を防ぐこと」と説明するとともに「避難生活、生活再建が長くて過酷。 熊本地震では車中泊をする人が多く、体調を崩してしまう人がいた。車中泊をする理由は、子供が屋根のある場所を怖がる、ペットと一緒にいたい、家族に介護や介助が必要な人がいるなどである。被災者が困っていたら、その困りごとを災害ボランティアセンターにつないでいただきたい。災害時にはそれぞれが好きなこと、得意なことを発揮して生活再建に向けていくこと、日頃から地域とつながり、お互いに存在を記憶しあうことが大切である。」と述べました。
第3部の質疑・ディスカッションでは、参加者から「地震防災、減災の意識の低さを克服するにはどうしたらいいか?」との質問があり、講師から「最後に困るのは自分なんだということを認識してもらい、災害というのは物が壊れるという事だけではなく、生活破壊だという視点を皆様に持っていただくことが重要である。」との説明がありました。