金沢市で損保代理店を対象に地震保険セミナーを開催

熊本の被災代理店が地震保険加入の重要性を訴える

 日本損害保険協会北陸支部(委員長:吉持 敏彦・三井住友海上火災保険株式会社 理事北陸本部長)と石川県損害保険代理業協会(会長:田中 和彦)は10月24日(火)、石川県地場産業振興センターで地震保険セミナーを開催し、損保代理店を中心に、損保会社社員、石川県危機管理監室危機対策課、NPO法人 石川災害ボランティアネットワークなどから、120名を超える関係者が参加しました。

 開会に際し、吉持委員長から「昨年発生した熊本地震はこれまで想定していなかった地域での大地震であり、石川県においてもいつ大地震が発生してもおかしくないということをご理解いただき、本日のセミナーで聴いたことを今後の取組みに生かしていただきたい」と挨拶がありました。

 セミナーの冒頭では、北陸支部 長崎 達 事務局長が石川県の地震リスク情報などを紹介し、石川県も地震のリスクがあることを認識してほしいと説明しました。

 続いて、昨年4月の熊本地震で被災したグランディール総合保険研究所(熊本市)の 川口 有一 代表取締役が「熊本地震 被災地の代理店として思うこと」と題し講演を行いました。

 川口氏は、顧客の70%が地震保険に加入していたものの「30%のお客様を救えず悔しかった」と振り返り、「自動車保険と同じように顧客に勧めて欲しい」と地震保険の重要性を強く訴えました。
 さらに、代理店のBCP(事業継続計画)については「まず作ることが大事で社長だけでなく社員全員が話し合って決めることで、社員の意識も高まり万が一の有事に対応しやすい」とアドバイスしました。

 最後に、石川県損害保険代理業協会の田中会長が「地震保険の付帯率の低さは顧客の意識の低さではなく、募集人の意識の低さではないか。顧客を守るために地震保険をもっともっと普及させていきたい。」と述べ、セミナーを閉会しました。

 参加者からは、「実体験をお話いただき、必要性をお客様皆さまに伝えるべきだと感じた。」「BCPの重要性がよく理解できた。お客様に勧めるためにも、まず自分で作成する。」などの感想が寄せられました。

 北陸三県は自然災害が少なく、住民の災害に備える意識が希薄とされており、2016年度末の地震保険付帯率は福井県が59.7%、石川県が56.2%、富山県が54.1%で、いずれも全国平均(62.1%)を下回っています。(損害保険料率算出機構調べ)

 当支部では今後も「地震保険の普及促進に」取り組んでいきます。

講師の川口 有一氏
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