「大阪市教育振興基本計画」(素案)に意見表明
2021.11.08
大阪市の就学前教育・義務教育における防災・交通安全教育を要望
日本損害保険協会近畿支部(委員長:藤原 剛・三井住友海上火災保険株式会社常務執行役員 関西本部長)では、大阪市が令和3年10月1日(金)~令和3年11月1日(月)の間に実施した「大阪市教育振興基本計画」(素案)に関するパブリック・コメント(意見募集)に対し、布垣 光盛 消費者部会長(三井住友海上火災保険株式会社関西総務部長)名で意見表明を行いました。
本計画は、教育基本法に基づき、社会の情勢やこれまでの本市教育の取組の成果と課題等も踏まえ、2030年以降の社会を見据えた新たな計画として策定するもので、概要は以下のとおりです。
「大阪市教育振興基本計画」(素案)の概要
- 計画期間:2022~2025年度の4年間
- 基本理念:全ての子どもが心豊かに力強く生き抜き未来を切り拓く力を備え、健やかに成長し、自立した個人として自己を確立することをめざす グローバル化が進展した世界において、多様な人々と協働しながら持続可能な社会を創造し、その担い手となることをめざす
これに対し、消費者部会では、以下のとおり意見表明を行っています。
「大阪市教育振興基本計画」(素案)への意見内容
意見①
大阪府の刑法犯の認知件数・検挙人数等は10万人あたりの数でみると全国ワースト1位です。この状況は、少年犯でも全く同様であり、少年期において「自律」の力を育成するための教育、学校における教育活動を通じた規範意識の醸成が求められているのではないでしょうか。
「ルールを守る」といった基本的なモラルに加え、「赤信号は止まる」「人のものを盗らない」「人のものを壊したら弁償する」といった交通事故防止・犯罪抑止・賠償観念等につながる指導が必要ではないでしょうか。
【該当箇所】「1-3 問題行動への対応」(P.30)
意見②
大阪市は住宅密集地や河川・水路が多いことから大規模な火災や水害も懸念され、他地域よりも防災・減災教育の重要度が高いものと認識しております。
大阪市が自治体として取組んでいる「ハザードマップ」の普及と理解促進を学校教育活動の中でも取上げ、防災・減災教育を充実させることを通じて、児童・生徒自らが危険を回避する能力を高めるよう指導することが必要と考えております。そのためには、民間の関係機関と連携して実施することも有効であり、「( 具体的な取組例 )・区や地域と連携した生徒への防災・減災教育の充実」の記載について、「民間の関係機関等とも連携すること」を追記いただきますようお願いします。
【該当箇所】「1-5 防災・減災教育の推進」(P.32)
意見③
小中学生は自転車を利用することが多く、加害者となる事例も多く発生しています。児童生徒が加害者となり、延いては経済的不利益を被ることを考慮すると、交通安全教育は必須であると考えており、例えば以下のとおり文言を追記することを提案します。
「児童生徒が被害者または加害者とならないよう、交通ルールを遵守することや、周囲の状況に注意して通行する必要があることを民間の関係機関等と連携し指導します。」
【該当箇所】「1-6 安全教育の推進」(P.33)
意見④
「( 具体的な取組例 )」について、「1-5 防災・減災教育の推進」と同じく、「区や地域、民間の関係機関等と連携した児童生徒への安全教育の充実」を追記してはいかがでしょうか。
【該当箇所】「1-6 安全教育の推進」(P.33)
近畿支部では、今後も行政や関係機関と協力し、地域の安全・安心に資する取り組みを推進します。