「大阪府過疎地域持続的発展方針(案)」に意見表明
2021.08.12
過疎地域における交通体制および防災・減災を要望
日本損害保険協会近畿支部(委員長:藤原 剛・三井住友海上火災保険株式会社常務執行役員 関西本部長)では、大阪府が令和3年7月21日(水)~令和3年8月3日(火)の間に実施した「大阪府過疎地域持続的発展方針(案)」に関するパブリック・コメント(意見募集)に対し、布垣 光盛 消費者部会長(三井住友海上火災保険株式会社関西総務部長)名で意見表明を行いました。
本方針は、「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」に基づき、大阪府における今後の過疎地域の持続的発展のための総括的な方針を示すもので、概要は以下のとおりです。
「大阪府過疎地域持続的発展方針(案)」の概要
- ○方針期間
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令和3年度から令和12年度までの10年間
- ○目 標
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過疎地域の持続的発展
- ○主な方針
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1 移住・定住・地域間交流の促進、人材の育成、2 産業の振興、3 情報化の推進、
4 交通通信体系の整備、交通手段の確保、5 生活環境の整備、
6 子育て環境の確保・高齢者等の保健・福祉の向上及び増進、7 医療の確保、
8 教育の振興、9 集落の整備、10 地域文化の振興、11 再生可能エネルギーの利用の推進
これに対し、消費者部会では、以下のとおり意見表明を行っています。
「大阪府過疎地域持続的発展方針(案)」への意見内容
<意見1>
地域によってはQOL(生活の質)の維持に必要なレベルのコミュニティバス等の運用が難しい箇所があることや、高齢化が進む中で可能な限り高齢者の自立を図る必要があることから、地域公共交通の確保維持と並行して、高齢者が引き続き自家用車を安全に、かつ安心して利用できる環境整備を行うことも重要と認識しております。
したがって、「高齢運転者支援対策の充実」という旨の項目を追加し、運転者の危険認知の遅れや運転操作の誤りにおける事故を未然に防止するための安全運転を支援するシステムの更なる発展・普及・啓発や、高齢ドライバーに対する安全運転支援システム等購入時の国の補助金制度の周知徹底等を記載する必要があると考えます。
【該当箇所】
5「交通施設の整備、交通手段の確保」(P.15~16)
<意見2>
当該地域は、地形的・気象的な特徴ゆえに、地震、津波、台風、局地的豪雨による甚大な自然災害が発生するおそれがあるとともに、高齢化が進む過疎地域であるがゆえに被害がより深刻化するおそれがあります。
したがって、「大規模災害に備えた安全の推進」という旨の項目を追加し、ハード面(住宅や公共施設等の耐震化、河川や土砂災害防止施設の整備など)およびソフト面(ハザードマップ等の防災に関する情報発信、災害時の人的・物的資源の供給体制の構築など)での自然災害対策について、本方針に記載する必要があると考えます。
【該当箇所】
6「生活環境の整備」(P.17~18)
<意見3>
地域住民に防災・減災に関する学ぶ機会を提供し、住民による地域の災害対応力向上を図ることも重要です。
したがって、「関係団体等と連携して防災教育を推進し、住民による地域の災害対応力の向上を図る」という旨を記載してはいかがでしょうか。(~以下略~)
【該当箇所】
9「教育の振興」(P.22~23)
近畿支部では、今後も行政や関係機関と協力し、地域の安全・安心に資する取り組みを推進します。