「大阪市自転車活用推進計画(改定素案)」に意見表明
2022.08.20
自転車利用における安全・安心を要望
日本損害保険協会近畿支部(委員長:山口 和寿・損害保険ジャパン株式会社常務執行役員)では、大阪市が令和4年7月22日(金)~令和4年8月18日(木)の間に実施した「大阪市自転車活用推進計画(改定素案)」に関するパブリック・コメント(意見募集)に対して意見表明を行いました。
本計画は、これまでの安全対策を中心とした取組みに加え、自転車活用推進施策の実施により、都市魅力の向上を図るもので、概要は以下のとおりです。
「大阪市自転車活用推進計画(改定素案)」の概要
目標1:自転車交通の役割拡大による良好な都市環境の形成
(1) 幹線道路等における自転車ネットワークの形成
(2) 路上駐車の抑制
(3) 自転車駐輪対策
(4) まちづくりと連携した総合的な取組の実施
目標2:サイクルスポーツの振興等による活力ある健康長寿社会の実現
(5) 運動習慣の確立
(6) サイクルスポーツの振興等に向けた公共空間の活用
目標3:サイクリング環境の整備による観光魅力の向上
(7) 多様な楽しみ方ができる周遊・滞在都市の形成
目標4:自転車事故のない安全で安心なまちの実現
(8) 交通安全思想の普及徹底
(9) 安全で快適な自転車通行環境の計画的な整備推進
(10) 災害時における自転車活用の推進
これに対し、近畿支部では、以下のとおり意見表明を行っています。
「大阪市自転車活用推進計画(改定素案)」への意見内容
<意見1> 【該当箇所】(8)交通安全思想の普及徹底(2/2)(P.33)
段階的な交通安全教育の推進において、特に高校生は、成年年齢の引き下げにより、高校在学中あるいは卒業後すぐに保険契約者となる機会が到来します。
自転車事故を未然に防ぐための交通安全教育が第一ですが、自転車事故の加害者となった際には、極めて重大な責任を負う可能性もあることから、その責任への対処法等について教育することも重要と考えます。
<意見2> 【該当箇所】(9)安全で快適な自転車通行環境の計画的な整備推進(P.34)
「1.総論」では、P.7やP.8のとおり損害賠償責任保険等への加入促進に関する記載がある一方で、それ以降には保険加入に関する具体的な記載がありません。
大阪府自転車条例や第11次大阪市交通安全計画(P.10、P.22、P28)を踏まえると、例えば以下2点目のような趣旨を追記したほうがよいと考えます。
【施策概要】
・歩行者の安全を・・・・整備を推進する。
・関係事業者の協力を得つつ、損害賠償責任保険等への加入義務化に関する情報発信を行い、加入促進を図る。
近畿支部では、今後も行政や関係機関と協力し、地域の安全・安心に資する取り組みを推進します。