埼玉県地域強靭化計画(素案)に意見表明
2016.12.05
「地震保険の加入促進への行政支援」等への要望を行う
日本損害保険協会北関東支部(委員長:中川 幸生・東京海上日動火災保険株式会社 執行役員埼玉中央支店長)では、埼玉県が10月18日(火)~11月18日(金)の間に実施した「埼玉県地域強靭化計画(素案)」に関するパブリック・コメント(意見募集)に対し、中川 北関東支部委員長名 で意見表明を行いました。
今回、埼玉県は、国における「強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法」に基づき、県の強靱化に関する基本的な方向性を定めるため、「埼玉県地域強靱化計画」の策定を進めており、広く県民の意見を反映させるため、同計画(素案)をパブコメに付したものです。
計画(素案)の位置付け |
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・平常時から大規模自然災害に備えるため、国土強靱化基本法に基づき策定 |
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計画(素案)に示した「目標」と主な「取組」 |
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基本目標 |
事前に備える目標 |
1. 県民の生命を最大限守ること |
1. 被害の発生抑制により人命を保護する |
これに対し、北関東支部委員会では、パブコメへの意見として、東日本大震災や熊本地震における地震保険金の支払いを中心とする災害対応の経験等を踏まえ、迅速な地震保険金のお支払いが被災者の生活再建に寄与していることを実感していることから、県民自らの「自助」努力を訴えかける必要性と国がバックアップする公的な制度である「地震保険」の普及を行政としても促す取り組みの実施等を求めています。
北関東支部が提出した意見表明の主な内容
- 1.被災住民が元の生活に戻るための「復興のための施策」を追加する必要性があるのではないか。
- 2.被災者支援制度等の「公助」と義捐金の分配だけでは限界がある。行政としても「公助」には限界があること、住民自らの備え=「自助」が必要であることを訴えかける必要があるのではないか。
- 3.「自助」の一手法として地震保険がある。埼玉県の地震保険の加入状況(世帯加入率は30.6%)は必ずしも高くなく、一層の加入促進が必要である。埼玉県としても加入促進への具体的な協力を願いたい。
- 4.火災・風害・水害・雪害等の自然災害による損害に備えるためには火災保険等の契約が肝要である。
- 5.減災に向けた自助の啓発取組である「イツモ防災事業」の実施や県民向け情報提供「さいたま減災プロジェクト」の取組は大いに賛同。
- 6.県民へ防災知識の普及啓発に努めるためには、民間団体等の取組も活用することも有効と考える。実践的教育プログラム「ぼうさい探検隊」等当協会における防災教育の取組も参考にしてほしい。
なお、北関東支部委員会は、引き続き地域における防災・減災の取組みに協力していきます。