埼玉県で地震保険セミナーを開催
2018.01.26
想定できない地震リスクへも対応を
日本損害保険協会 北関東支部委員会(委員長:飯村 正紀・三井住友海上火災保険株式会社 埼玉支店長)では、一般社団法人 埼玉県損害保険代理業協会(会長:清水 克俊・有限会社ライフタイム 代表取締役社長)の共催協力を得て、1月19日(金)にさいたま市のラフレさいたまで、「地震保険セミナーin埼玉」を実施しました。当日は埼玉県内の代理店と損害保険会社の社員を中心に、146名の参加がありました。
開会に際し飯村委員長から、「本セミナーは、埼玉県を取り巻く地震リスクとその被害想定に関する知識を得ることにより、地震保険の加入促進を含め、損保業界人としてどう行動すべきかについて認識を深めていただくために企画した。皆さまの日々の業務に生かしていただければ幸いである。」との挨拶がありました。
続いて、来賓として、財務省関東財務局理財部金融監督第四課の 森尾 みゆき 課長、日本損害保険代理業協会の 横山 健一郎 理事から挨拶がありました。なお、森尾課長からは、今後の金融市場の動向や顧客本位の業務運営の考え方に加え、平成28年熊本地震の際は財務局として支援対応を行った旨、また、災害時の支援や地方創生・地域連携を通じ豊かな地域づくりの支援も行っている旨活動の紹介もありました。
セミナーは二部構成で行われ、第一部では埼玉県 危機管理防災部 危機管理課の 及川 政明 主事から「地震の被害予測と備え」をテーマに、県内の断層や地震被害想定、減災への施策等について説明がありました。
第二部では、群馬大学大学院 理工学府 環境創生部門の 若井 明彦 教授より、「やっぱり地震保険が有効~何時来るか分からない災害と向き合う~」と題した講演がありました。若井教授はその中で「人間には『正常化バイアス』という特性があり、第一部の講演のような地震の被害想定を聞いたとしても『自分だけは大丈夫』と思い込んでしまう。しかし今までも、未発見の断層による直下型地震など、想定不可能な被害が多発している。このようなリスクを多くの人々に認識してもらうという点で、私と皆さんの目指す方向は同じ。リスクに備え、経済的な被害を軽減する手段として、地震保険は大変有効であると思う。」と述べました。
参加者からは、「大変わかりやすかった」、「地震研究の第一線にいる方の話が聞けて提案の幅が広がる」、「新しいアプローチができる」、「宮城県並みに付帯率80%を目指して取組む」等の感想が寄せられました。 当支部では、引き続き自然災害リスクの啓発と地震保険の加入拡大に向けた取組みを実施していきます。