埼玉県で地震保険セミナーを開催
2018.12.28
県北を襲った弘仁地震から1200年。震災の爪痕を考古学の見地から学ぶ
日本損害保険協会 北関東支部(支部委員長:川地 邦夫・損害保険ジャパン日本興亜株式会社 埼玉業務部長 兼 千葉業務部長)では、一般社団法人 埼玉県損害保険代理業協会(会長:清水 克俊・有限会社ライフタイム 代表取締役社長)の共催のもと、12月3日(月)に熊谷市の男女共同参画推進センター会議室で、「地震保険セミナーin熊谷」を開催しました。当日は、埼玉県内の代理店と損害保険会社の社員を中心に、50名の参加がありました。
開会に際し川地委員長から、「東日本震災の時には、実際に岩手三陸にて1か月災害対応を経験した。“地震保険に加入しておけばよかった” というお客様を1人でも減らせるよう、適切な情報提供と、地震保険の加入を推し進めていくべきと考えている。」との挨拶がありました。
セミナーは二部構成で行われ、第一部では埼玉県 危機管理防災部 危機管理課の 及川 政明 主事から「地震の被害予測と必要な備え」をテーマに、県内の断層や地震被害想定、ローリングストック法による家庭での保存食の備蓄等について説明がありました。
第二部では、公益財団法人埼玉県埋蔵物文化調査事業団の田中 広明 総務部副部長より、「平安時代の関東大震災」と題した講演がありました。その中で、深谷市の皿沼西遺跡の調査により発掘された高床倉庫の柱跡に、地震による沈下や液状化の痕跡が認められた事例や、弘仁地震によりもたらされた、県北部の遺跡に見られる地割れや液状化の分布図について、考古学的見地から解説されました。また平安時代の文献に記載された、地震の被害や、家や田畑の修復のために国からの公的補助などが紹介され、参加者は、熱心にメモを取り聴講していました。
参加者からは、「近年自然災害が頻発する中で、過去の災害に学ぶ風潮があるので、今回のような機会が多くあればよいと思う。」「弘仁地震の話は地震保険のニーズ喚起に役立つ。」等の感想が寄せられました。
当支部では、引き続き自然災害リスクの啓発と地震保険の加入促進に向けた取組みを実施していきます。