「宮崎県新広域道路交通ビジョン・計画(素案)」に意見表明
2021.06.18
一般社団法人日本損害保険協会九州支部宮崎損保会(会長:平澤 宏基・東京海上日動火災保険株式会社 宮崎支店長)では、宮崎県が2021年5月7日(金)~6月4日(金)の間に実施した「宮崎県新広域道路交通ビジョン・計画(素案)」に関するパブリック・コメント(意見募集)に対し、平澤宮崎損保会会長名で意見表明を行いました。
今回の意見募集された「宮崎県広域道路交通ビジョン」においては、当協会が実施している「交通事故多発交差点マップ」の指摘等を契機に、宮崎市等の関係機関が連携し、交通事故対策を検討・実施し、道路の安全性を向上させた事例が掲載されておりました。
パブリックコメントの概要は以下のとおりです。
国道10号・220号の事故危険285区間の早期対策を要望
≪「宮崎県新広域道路交通ビジョン・計画(素案)」の概要≫
- 1.基本理念 - 平成30年3月30日に成立・公布された「道路法等の一部を改正する法律」により、平常時・災害時を問わない安定的な輸送を確保するため、国土交通大臣が物流上重要な道路輸送網を指定する「重要物流道路制度」が創設されました。この重要物流道路の指定にあたっては、新たな国土構造の形成、グローバル化、国土強靱化等の新たな社会・経済の要請に応えるとともに、総合交通体系の基盤としての道路の役割強化やICT・自動運転等の技術の進展を見据えた、新たな広域道路ネットワーク等を幅広く検討した上で、効果的に指定することとなっています。この重要物流道路制度を契機とし、宮崎県の実情や将来像を踏まえた概ね20~30年間の中長期的な観点から広域的な道路交通の今後の方向性を定める「宮崎県新広域道路交通ビジョン」および「宮崎県新広域道路交通計画」を策定しました。
- 2.ビション・計画の体系
○宮崎県新広域道路交通ビジョン
①宮崎県の目指す将来像
②宮崎県の広域的な交通の課題と取組
③広域的な道路交通の基本方針
○宮崎県新広域道路交通計画
①広域道路ネットワーク計画
②交通・防災拠点計画
③ICT交通マネジメント計画
これに対し、宮崎損保会では、「宮崎県新広域道路交通ビジョン」に関する人・物が集中する都市圏道路網の安全性の向上の観点等から、次の1点の意見表明を行っています。
≪意見内容≫
<該当箇所>
該当ページ番号・・・14
該当項目名称…<国道10号江平五差路交差点>
<意見内容>
- 宮崎県の目指す将来像(P5)において「より広域的な地域圏の中で都市機能を確保する」点は、現状を踏まえると的確な認識と考えており、そのための人・物が集中する都市圏道路網の安全性の向上は本県の「未来を築く新しい『ゆたかさ』への挑戦」のためにも解決すべき課題と認識しております。
- そのなかで、当会の「全国交通事故多発交差点マップ」の指摘を契機に、関係機関が連携し、国道10号江平五差路交差点対策会議を開催され、事故対策を実施され、大幅に交通事故が減少(2017年20件→2019年8件)したことは、当会としても大変光栄なことと考えております。
- しかしながら、令和2年度時点で事故の危険性が高く、早期に対策が望まれる区間が国道10号等だけでも285区間選定されているとのことですので、当ビジョン(概ね20~30年間の中長期的視点)の課題認識に留まらず、対策会議等における協力関係や知見を活かし、事故危険区間の対策を鋭意進めていただきたい。
- 当会としても、微力ではありますが本県の事故危険の減少のために、事故多発交差点情報の県民周知や関係機関への情報提供を通じてご協力していきます。
宮崎損保会では、今後も行政や関係機関と協力し、地域における安全性の向上に資する取り組みを継続的に推進していきます。