防災リーダー講座 in TOKYO(全4回)の実施
2017.10.27
日本損害保険協会(会長:原 典之)では主に大学生を対象に、「防災リーダー講座 in TOKYO(全4回)」を損保会館にて実施しました。
講座実施 概要
<第1回>9月8日(金)参加者数:44名
酒井 千佳 氏(NHK「おはよう日本」気象予報士)による講演
「災害情報の理解」
・災害情報は日々改善されているが、受け止めた情報を自分自身のこととして考え、気づき、さらに行動にすることが、災害から身を守るために重要。
・周囲と情報を共有して行動に移す勇気をもっていただきたい。
<第2回>9月15日(金)参加者数:58名
小村 隆史 氏(常葉大学社会環境学部 准教授)による講演
および図上訓練(DIG)
・地図を用いて災害発生時の被害状況をグループワークで整理した。
・本人と家族に別事がなく、また、社会的役割等を持たないのであれば、「支援者」として行動してほしい。
・「誰かが助けてくれる」という認識を持たず、自身が「支援者」にならなければ、地域の再建は難しい(特に震度6強以外の被災地区)。
・地震防災議論する上で、地震から住宅をどう守るかといった議論を避けて行うことはできない。
<第3回>9月22日(金)参加者数:50名
廣井 悠 氏(東京大学大学院工学部系研究科 准教授)からの講演
「首都圏の自然災害」
・「昔と比べて今は安全である」というものではない。東京近郊の火災リスクは相変わらず高い。
・火災から逃げながら、可能であれば要援護者の救助や飛び火・消火対応を手伝ってもらいたい。
・救助や初期消火対応をする際に最も大切なのは、自分の安全を前提として行うことである。
<第4回>9月29日(金)参加者数:46名
重川 希志依 氏(常葉大学社会環境学部 教授)からの講演
「減災に向けた私たちの役割~自助と共助のまちづくり~」
・防災の目的を達成するためには、一人一人の市民の力が非常に重要となる。(被災時は日頃の訓練を試すテストのようであり、合格できるようにしないといけない。)
・特に生死がかかわる被災現場において、その場にいる人たちや資源を最大限活用して、一人でも多くの命を救うことのできるリーダーになっていただきたい。
最終回では、参加者のうち、全4回受講した受講者(18名)に対し、修了証が授与されました。
アンケートでは、「自助、公助がいかに重要かということを強く感じました」「個々人の意識が大切であることがわかりました。近所にあいさつするなど、小さなことから意識していきたいです」といった声が寄せられています。
自然災害発生時だけではなく、平時でも地元でまち歩きや避難訓練等を実践・活動してもらえる防災リーダーの存在は地域防災力を高める上で必要不可欠で、その重要性が高まっています。
日本損害保険協会では、今後も、社会の安心・安全への貢献、人的・財産的・精神的被害の抑制、損害保険業界の信頼性確保、支払保険金・損害調査件数等の低減等のため、防災・減災に関する意識啓発活動を行っていきます。