温室効果ガス排出量算定実務者向け意見交換会を開催
2022.01.17
一般社団法人日本損害保険協会(会長:舩曵 真一郎)は、12月24日(金)、損保会館で実務者向けの意見交換会を開催しました。2021年7月に策定した気候変動対応方針に沿った、カーボンニュートラル実現取組を業界一丸となって進めている中、会員各社による温室効果ガス排出量の算定・削減取組みの開始や一段のレベルアップを支援するために企画したものです。
開催に際し、三井住友海上火災保険株式会社の河﨑経営企画部部長から、「気候変動と異常気象は、損害保険事業のサステナビリティを脅かす大きなリスクであり、その管理は損害保険会社にとって経営マターそのものである。CO₂排出量の算定・削減のための態勢を全社で構築したうえで、将来的には、スコープ3(事業に関連する温室効果ガスの間接的な排出)まで算定・管理できるような運営を目指すべき。社会的使命を果たす観点も持って、まずは温室効果ガスの排出量算定に関する基礎知識を得ていただきたい。」と挨拶がありました。
意見交換会の第一部では、CDP Worldwide-Japanの河村氏から、温室効果ガス算定における、スコープ1、2、3の位置づけや温室効果ガス排出量の算定の基本(排出量算定の基本計算式や算定対象とする事業所の考え方)、損保業界における算定イメージ、各スコープにおける算定方法等幅広く講義いただきました。意見交換会の第二部では、カーボンフリーコンサルティング株式会社の清原氏から、温室効果ガス排出量算定が求められる背景や、スコープ3のカテゴリ毎の算定方法の詳細を丁寧に解説いただきました。
当日は25社から実務担当者が参加し、質疑応答では個社の事情を踏まえた質問が寄せられたり、終了後には参加者同士で自発的に意見交換がされたりと、温室効果ガス排出量算定について検討状況に応じて情報を交換する良い機会になりました。事後アンケートでは、約9割の参加者から意見交換会の講演を通じ排出量算定の重要性への意識が高まったとの回答が得られました。今後も損保協会では、会員会社の要望や国際社会の取組みを踏まえ、気候変動対応を推進してまいります。