ベトナムを対象に保険金不正請求防止支援
~オンラインセミナーを開催し、損保会社、監督官庁等役職員に日本の取り組みを紹介~

 日本損害保険協会(会長:舩曵 真一郎)は、2月28日(月)に、ベトナムの損保業界を対象とした不正請求防止に関するオンラインセミナーを開催しました。

 今回のセミナーは、日本の損保会社の不正請求防止に向けた具体的な取り組みを紹介し、ベトナムの損保会社の専門性を高めるとともに、業界ベースの取り組みを促進させることにより、現地の不正請求防止の対応力を強化することを目指したもので、損保会社や保険監督当局等から約120名が参加しました。講師を務めた本邦損保会社の専門家から、不正請求防止に係る具体的なノウハウや、情報交換制度等の業界ベースの取り組みを紹介したところ、参加者から多くの質問が寄せられ、現地の不正請求防止の重要性に対する認識を深め、対策に向けた検討の機運を高めることができました。

 開講式では、金融庁の岡田 大秘書課長(ベトナム副カントリーマネージャー)から、自動車保険は自動車普及に極めて重要であり、正直な保険契約者や保険会社が損をする不正請求への対応が必要である旨、ご挨拶をいただきました。また、損保協会の伊豆原 孝常務理事から、不正請求は、個社の業績のみならず保険業界の信頼に悪影響を及ぼすとして、取り組みの重要性を強調しました。これに対し、ベトナム保険協会(IAV)のグエン・スィアン・ヴィエト会長から、両氏の考えに同感であり、不正請求の手口が巧妙化・複雑化する中、日本の取り組みや対策の経験を学ぶことへの期待が表明され、不正請求防止に関するトップ間での共通の認識醸成につながりました。また、日本国際保険学校(ISJ)の開催を含む、本邦損保業界のこれまでの協力に対する謝意が示されました。

 損保協会国際企画部では、損害サービス企画部と連携し、「損害保険の保険金支払に関するガイドライン」や損害調査に係る研修・試験等に係る情報をベトナム保険協会に提供するなど、今後も不正請求防止に向けた現地の取組みに協力していくこととしています。

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