福井市で損保代理店を対象に地震保険セミナーを開催

北海道でブラックアウトを経験した代理店が地震保険加入の重要性を訴える

 日本損害保険協会北陸支部福井損保会(会長:天谷 智宏・損害保険ジャパン日本興亜株式会社 福井支店長)と福井県損害保険代理業協会(会長:下村 文則)は12月10日(月)、福井市のハピリンホールにて地震保険セミナーを開催し、損保代理店を中心に損保会社社員など、120名を超える関係者が参加しました。

 開会に際し、天谷会長から「今年6月の大阪北部地震を受けて、大阪府では住宅補修に係る無利子融資制度などが検討されているが、時間もかかっている。地震保険にはスピードがある。大地震が起きた際にお客様を住宅の問題から救うために、我々ができることは日頃から地震保険への加入をお勧めすることである」と挨拶がありました。

 セミナーの冒頭では、北陸支部 長崎 達 事務局長が地震保険説明時の注意事項について説明しました。
 次に、福井地方気象台の宮越地震津波防災官から、福井県の地震リスクについて講演がありました。
 続いて、2018年9月北海道胆振東部地震で被災した北海道代協の山﨑理事が「北海道胆振東部地震を経験して~ブラックアウトで何が起こったか。~」とのテーマで講演を行いました。
 山﨑氏は、大地震とそれによる停電の経験から、「停電時は何があるかわからない。代理店業務を継続するには、通信機器や電源について複数の手段を持っておくと有効だ。」とし、「地震保険は『付けますか?』ではなく、『(火災保険に原則自動付帯なのに)外すのですか?』と訴えるべきである。業界の教育の仕方も変えてほしい。」と述べました。

 最後に、福井県損害保険代理業協会の下村会長が「福井では70年間大きな地震が起きていない。福井のトップリスクが地震である。地震の経済リスクを説明できるのは私たちだけである。」と述べ、地震保険普及の重要性を訴えてセミナーを閉会しました。

 参加者からは、「今回のように地震対応を経験された代理店さんの話が一番参考になる。」「実際に体験された方の話はすごく耳に入りやすくわかりやすかった。今後に備え会社でも非常時の対策を考えたい」などの感想が寄せられました。

 北陸三県は自然災害が少なく、住民の災害に備える意識が希薄とされており、2017年度末の地震保険付帯率は福井県が61.2%、石川県が57.1%、富山県が56.1%で、いずれも全国平均(63.0%)を下回っています。(損害保険料率算出機構調べ)

 当支部では今後も「地震保険の普及促進」に取り組んでまいります。

北海道代協 山﨑理事
セミナーの様子
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