「兵庫県住生活基本計画」に意見表明
2021.12.13
兵庫県における防災・減災の促進を要望
日本損害保険協会近畿支部(委員長:藤原 剛・三井住友海上火災保険株式会社常務執行役員 関西本部長)では、兵庫県が令和3年10月29日(金)~令和3年11月18日(木)の間に実施した「兵庫県住生活基本計画」に関するパブリック・コメント(意見募集)に対し、小西 晃裕 兵庫損保会会長(三井住友海上火災保険株式会社神戸支店長)名で意見表明を行いました。
本計画は、住生活基本法第17条第1項に基づき都道府県が定める住民の住生活の安定の確保及び向上の促進に関する基本的な方向性とそれに沿った重点施策を示すもので、概要は以下のとおりです。
「兵庫県住生活基本計画」の概要
目 標
・安全で安心な住生活の実現
・環境にやさしい住生活の実現
・いきいきと暮らせる住生活の実現
・人と地域をつなぐまちづくりの実現
方 向 性
・頻発・激甚化する災害に備えた安全な住まい・住環境づくり
・誰もが安心して暮らせる住まい・住環境づくり
・良質で環境にやさしい住まい・住環境づくり
・ライフステージ・ライフスタイルに合わせた住まい・住環境づくり
・空き家、既存住宅ストックを活用した住まい・住環境づくり
・人と地域をつなぐ住まい・まちづくり
これに対し、兵庫損保会では、以下のとおり意見表明を行っています。
「兵庫県住生活基本計画」への意見内容
<意見1>
自然災害が頻発・激甚化し、災害ハザードエリアにおける開発抑制・移転促進は急務であると当協会も認識していた中、都市再生特別措置法等の改正を踏まえ早急にご対応いただいたことに賛同します。
なお、本件については政策的なアプローチが必要と考えております。市町村における推進を後押しするためにも補助金等の充実および利用可能な制度の周知・案内など、引き続きご対応をお願いします。
【該当箇所】第4章 4(1)ア「災害時における安全性を踏まえた、住宅の立地誘導、規制の強化」(P.32)
<意見2>
(~略~)無電柱化についても同様に、災害被害の低減や復旧復興の迅速化に寄与すると考えております。他県と比較すると高い無電柱化率ですが、それでも3%(平成29年度末)未満であるため、早期引上げに向け、積極的に推進いただくようお願いします。
【該当箇所】第4章 4(1)ウ「密集市街地の解消及び災害時の避難経路の確保」(P.32)
<意見3>
台風・豪雨等による損害は、基本的に火災保険の支払対象となります(契約内容によります)が、地震による損害は火災保険の支払い対象ではありません。被災後の復旧・復興、被災者の生活再建費用、県民の自助促進の観点から考慮すると、地震保険の役割発揮は必要不可欠と考えております。
南海トラフ巨大地震の発災が懸念される一方で、地震保険の付帯率が66.9%(全国平均68.3%)にとどまっている兵庫県において、貴県のフェニックス共済に加えて、公共性の高い地震保険(※)の周知・役割発揮等について記載いただきますようお願いします。
【該当箇所】第4章 4(1)オ (イ)「住宅の再建等支援」(P.33)
近畿支部では、今後も行政や関係機関と協力し、地域の安全・安心に資する取り組みを推進します。