京都府損保特殊暴力対策協議会総会を開催
2022.08.04
~京都府警等関係団体と不当不正請求根絶に向けた連携を確認~
日本損害保険協会近畿支部委員会(委員長:山口 和寿・損害保険ジャパン株式会社常務執行役員 )では、7月29日(金)京都市内で、第44回京都府損保特殊暴力対策協議会総会を開催し、来賓・顧問・会員など35名の出席がありました。
総会に先立ち行われた研修会では、京都府警察本部 刑事部 組織犯罪対策第二課の 桝谷 宗平 暴力団対策室長から「最近の暴力団情勢等について」と題して、暴力団対策法の効果と構成員数等の状況、資金源の変化、半グレの情勢や、企業への保護対策の強化など、スライドを交えて講話をいただきました。
総会開会に際し、当協議会の安田 征史 会長(東京海上日動火災保険株式会社京滋損害サービス部長)から、日頃の関係各位の支援・協力への感謝の意を表するとともに、「他の事件が多発している中、昨年度も偽装交通事故を作出して保険金を搾取した事案や、医療機関関係者等による保険金の水増し請求事案などを検挙いただいている。京都府警ご当局の保険犯罪に対する強い姿勢が、保険金詐欺を企てようとする者に対して大きな抑止力となっていることに深く感謝申し上げます。」との挨拶がありました。
当協議会顧問である京都府警察本部刑事部の櫨山 亮一 組織犯罪対策第二課長からは、「暴力団対策法の効果により暴力団の構成員数、組織数が減少していることは社会全体の成果と言える。企業における反社会的勢力への対応は、組織として対応し担当者まかせにしないことが重要であり、引き続きの連携をお願いしたい。」との挨拶がありました。
また同じく顧問で同交通部の岸本 章 交通捜査課長からは「保険金不正請求事案は、令和2年度のコロナ禍による減少の反動から、令和3年度は件数、金額ともに上昇した。保険金不正請求における反社会的勢力による介在数は氷山の一角であると認識しており、健全な交通社会の実現に向けて、引き続き緊密な連携をお願いしたい。」との挨拶がありました。
ご来賓である同刑事部の内海 英明 組織犯罪対策統括室長からは、「反グレ集団を暴力団と一体化したものとして取締りを行う、また経年劣化を偽装した、実体のないリフォーム等についてもご相談と連携強化を惜しまない。」とのご挨拶がありました。また同じくご来賓で京都弁護士会 民暴・非弁取締委員会の中島 宏樹委員長からは、「保険業界の皆さまとは勉強会等を通じて、今後も情報交換とスキルに磨きをかけることが求められている。暴力団排除活動において、弁護士会としても連携を深めてまいりたい。」とのご挨拶がありました。
続いて、当協議会の 天倉 副代表幹事(あいおいニッセイ同和損保社)から、令和3年度の活動報告および令和4年度の活動計画の提案があり、令和4年度も情報交換および当協議会活動の活性化、弁護士会との連携強化、自動車盗難等防止対策の推進、不正不当な請求を行う特定修理業者等に関する情報交換・対策に取り組むことが満場一致で承認されました。
次いで、当協議会の田邉 副代表幹事(東京海上日動社)から、「損害保険事業の社会公共性に鑑み、警察との緊密な連携のもとにあらゆる暴力や犯罪を排除し、事業の健全な発展をはかる」旨の決議文が読み上げられ全員一致で採択し、その意思を確固たるものにしました。
最後に、中川 代表幹事(損保ジャパン社)より「引き続き、暴力団の排除と保険金犯罪・不正請求の防止に向けて、関係各位との連携のもと、的確に対策を講じ、全力を尽くして取り組んでいく」旨の挨拶で総会を終了しました。
損害保険業界では、1979年から民事介入暴力対策および不正請求対策として、関連諸機関と連携を図り、健全な損害保険事業の運営を行うため、全国にこのような協議会を設けています。当協議会は1979年に全国に先立ち設置されています。総会の概要は次の通りです。
第44回 京都府損保特殊暴力対策協議会総会 式次第
第1部 研修会
- 講演
京都府警察本部 刑事部 組織犯罪対策第二課 暴力団対策室長 桝谷 宗平 様
第2部 総会
- 1.開会の辞
- 2.会長挨拶
- 3.来賓紹介
- 4.役員選任
- 5.顧問委嘱
- 6.顧問挨拶
京都府警察本部 刑事部 組織犯罪対策第二課長 櫨山 亮一 様
京都府警察本部 交通部 交通捜査課長 岸本 章 様 - 7.来賓挨拶
京都府警察本部 刑事部 組織犯罪対策統括室長 内海 英明 様
京都弁護士会 民暴・非弁取締委員会 委員長 中島 宏樹 様 - 8.令和3年度活動報告・令和4年度活動計画(案)
- 9.決議文採択
- 10.閉会の辞