地震被害から命と暮らしを守るために

「しあわせ信州防災セミナー」を 長野県“地震保険・共済加入促進キャンペーン”実行委員会主催で実施

 長野県「地震保険・共済加入促進キャンペーン」実行委員会(委員長:吉川 雅也・日本損害保険協会 北関東支部 長野損保会会長〔東京海上日動火災保険株式会社 理事 長野支店長〕)では、同実行委員会を構成する長野県や関係団体とともに、11月17日(木)に「しあわせ信州防災セミナー 地震から命と暮らしを守るために」を長野県諏訪市のRAKO華乃井ホテルで開催しました。

 2014(平成26)年11月22日に発生した長野県神城断層地震から2年を迎えるのを機に、長野県民に対して、地震発生時に向けた備えの一つとして、地震保険・共済への加入を呼びかけるべく、「地震保険・共済加入促進キャンペーン」(キャンペーン期間:11月1日~12月31日)を行っていますが、本セミナーはこのキャンペーンのメイン行事として実施されたものです。セミナー受講者は約150名でした。

 開会に際し、「地震保険・共済加入促進キャンペーン実行委員会」の委員長である吉川 長野損保会会長から、「2か月にわたって、地震保険・共済加入促進キャンペーンを実施している」旨、また、「万一の地震への備えが必要である」との挨拶がありました。続いて、長野県 危機管理部 危機管理防災課長の 竹内 善彦氏から、「序説 『第3次 長野県地震被害想定について』」と題して、この間の基礎調査を踏まえた長野県地震被害想定の見直しの経緯、活用法や留意点の説明がありました。

 講演の第一部では、長野県防災総合アドバイザーである 西出 則武 氏(前気象庁長官)から、「近年の地震の教訓から学ぶ」と題して、熊本地震、鳥取地震を例に「隠れた断層、近年地震を起こしていない断層が危ない。長野県南部は南海トラフの影響だけでなく、内陸型の直下型地震への備えも必要」等の話があり、「個人的には、東日本大震災で被災した際、家財の地震保険が役立った」とのエピソードも紹介されました。

 また、第二部は、東京海上日動リスクコンサルティング株式会社 主幹研究員 の 指田 朝久 氏から、「地震への備え;命と生活を守る」と題して、長野県民が地震に備えるにあたり確認する、「命を守る」「生活を守る」「事業を守る」の3つの観点からの講演がありました。指田氏は「『命を守る“6つの備え”』として、(1)家具の転倒防止、(2)数箇所に車の合鍵準備、(3)必要最小限の非常持出品の準備、(4)安否確認手段の共有、(5)避難用備品の車トランク搭載、(6)周囲の危険箇所の確認をする事、そして日ごろの備えとして“コミュニケーション・コミュニティづくり”等が大事である」と述べました。次に「生活を守る」備えとして、地震保険・共済制度と公的な生活再建支援制度の紹介があり、最後に、「事業を守る」ために、「事業継続計画・BCP」の準備の大切さについて説明がありました。

 閉会の挨拶の中で、長野県 危機管理監 兼 危機管理部長の野池 明登氏は、「今日会場で学んだ人・参加した人総勢200人。それぞれが家族に話をし、地域で活動し話題とすることで、2千人、2万人に伝え、長野県ではどの様な“備え”が必要か広めて欲しい。地震保険・共済の加入促進は、非常に重要な施策であり、県としても力を入れて取り組んでいきたい」と述べました。

開会挨拶を行う吉川長野損保会長
長野県の被害想定を説明する
竹内危機管理防災課長
災害の教訓を語る西出前気象庁長官
備えの大切さを訴える指田主幹研究員
閉会挨拶を行う野池危機管理監
司会進行の近藤課長
(東京海上日動社 長野支店)
会場の様子

≪参考≫ 「地震保険・共済加入促進キャンペーン」

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