長野県の自転車施策パブコメに対して意見を提出
2017.03.09
「自転車の安全安心・利用促進施策に関する基本的な考え方」で自転車保険の必要性を指摘
日本損害保険協会 北関東支部 長野損保会(会長:吉川 雅也・東京海上日動火災保険株式会社 理事 長野支店長)では、長野県が平成29年1月17日(火)から平成29年2月28日(火)の間に実施した「自転車の安全安心・利用促進施策に関する基本的な考え方」についてのパブリック・コメント(意見募集)に対し、吉川 長野損保会会長名 で意見を提出しました。
長野県では、子供から高齢者までの手軽な移動手段として自転車が幅広く利用されている一方、歩行者と自転車の事故による高額な損害賠償事例も見受けられる状況にあるなど、自転車の安全な利用への対策が大きな課題となっていることから、条例を含めた総合的な自転車施策推進の検討を行うため、「長野県自転車条例検討連絡会議」を設置し論議を開始しており、長野損保会の吉川会長も委員として参加しております。
このたび、長野県は自転車の利用に係る安全で安心な県民生活の確保を図るとともに、観光振興、環境保全、健康増進等を視野に入れた長野県らしい自転車条例制定に向けて、広く県民の意見を反映させるため、「自転車の安全安心・利用促進施策に関する基本的な考え方」についてパブコメに付したものです。
「自転車の安全安心・利用促進施策に関する基本的な考え方」について(概要)より抜粋
■目的
○自転車事故のない安全で安心な県民生活の確保
○長野県の特色を生かした自転車活用による観光振興、健康の増進、環境への負荷の低減
■県・県民等の責務、役割
○県民や自転車運転者に対する自転車の安全利用、適正利用に関するルールや責務の意識を高める
■自転車の安全安心・適正利用
○ルール遵守、マナー向上
○交通安全教育の充実
○自転車保険等の加入等
■自転車の利用促進
○道路環境の整備
○自転車を利用した魅力的な観光地域づくりの推進
○自転車を活用した健康増進
○自転車活用による環境保全の推進
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長野県自転車条例(仮称)制定を目指す
これに対し、長野損保会では、自転車で相手にケガを負わせたり、他人の財物を損壊させた場合、民事上の損害賠償責任も発生するため、自転車利用者はルールやマナーを正しく理解するとともに、万一事故を起こしてしまった場合の備えとして自転車保険等への加入は有効であると考えることから、自転車保険の加入促進に賛同の意を表する等、次のとおり意見表明を行っています。
該当箇所 |
意見の概要 |
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自転車の安全適正利用等自転車関係法令の遵守について |
自転車運転中の携帯電話、ヘッドホンの使用について触れられた項目がないことから、「自転車関係法令を遵守する」記載の中で、自転車運転時にイヤホンや携帯電話の使用を禁止した法令(長野県道路交通法施行細則第14条 第6号,第12号)の紹介を提言 |
自転車保険等の加入等自転車保険の必要性の周知と加入促進について |
記載内容に賛同自転車利用の利便性を損なうべきではないとの意見は一定理解。但し、自転車利用による悲劇を防ぐためのセイフティーネット構築は必要と思料 |
自転車保険等の加入等事業者の自転車保険の加入について |
以下の記載を提言・事業者は、通勤で従業者が自転車を利用するときには、当該従業者が自転車保険等に加入しているかの確認等に努める・事業者は、その事業活動において従業者に自転車を運転させるときは、自転車保険では補償されないため、事業者は別途事業者用の賠償責任保険等への加入に努める |
なお、長野損保会は、引き続き地域における安全安心に資する活動に取り組んでまいります。