高松市で教育効果性の高い「ぼうさい探検隊」を実施

-香川大学工学部・二番丁コミュニティセンター等と連携し、地域の地形・災害・歴史を学ぶ-

 日本損害保険協会四国支部(委員長:大原 淳司・東京海上日動火災保険株式会社高松支店長)では、二番丁コミュニティセンター、香川大学工学部(野々村敦子准教授・防災士を目指す学生など)、女性防火クラブ等と連携して、小学生に防災意識を高めてもらうため、高松市内で教育効果性の高いぼうさい探検隊を実施いたしました。

 今回まち歩きを行った高松市新番丁小学校区は、城下町としての古い町並みと狭い路地が残り、かつて海だった場所を埋め立てた土地が多く、海抜も低いため、南海トラフ巨大地震発生時には、津波、液状化、建物の倒壊などの大きな被害が想定されます。

 第1日目の7月27日(水)には、9時から2時間、二番丁コミュニティセンターにおいて、同校区の地形の特徴について地域防災を研究している香川大学工学部野々村敦子准教授から、地域の歴史について同コミュニティセンター身本榮一氏から、1946年の南海地震体験談についてコミュニティ協議会企画委員長吉田治氏から、2004年高潮災害体験談について二番丁地区連合自治会長石田雄士氏からそれぞれ説明がありました。

 第2日目の7月28日(木)には、8時30分から2時間、新番丁小学校児童2年生~6年生19名が参加し、2つのコースに分かれてまち歩きを実施しました。このうち神社や寺が多い東側コースでは、子供達は同コミュニティセンター身本榮一氏の説明を聞きながら、日和山神社では地震の際には鳥居が倒れる可能性があることや、弘憲時では石垣やブロック塀が崩れる危険があることを学び、写真撮影やメモを取り確認しました。
 また、海抜が低い西側コースでは、2004年の台風16号による高潮被害で最高水位を示した電柱、地震により倒壊の危険がある建築物、ブロック塀の場所を確認しました。子供たちからは「高潮で水がこんな高い所まで来たことには驚いた。避難場所への安全な避難経路をしっかり覚えておきたい。」「海だったところを埋め立てた場所が多く、大地震の際に液状化が起こりやすいことがよく理解できた。」などの意見が聞かれました。

 第3日目の7月29日(金)には、9時から3時間、二番丁コミュニティセンターにおいて、香川大学工学部野々村敦子准教授による、前日の街歩きで撮った写真を活用した地震被害に遭いやすい場所の説明やまち歩きをして気付いた点についての意見交換を挟みながら、マップ作りを行いました。

 完成したマップは、当協会主催の「小学生のぼうさい探検隊マップコンクール」に応募するとのことです。 当協会が現在取組んでいる第7次中期基本計画では、「自然災害における防災・減災(防災教育の推進)」が重点課題の一つになっており、当支部では、今後も「ぼうさい探検隊」活動の推進や、自治体等と連携した防災啓発活動などを通じて、地域の防災意識の向上のために取り組んでまいります。

野々村准教授
高潮被害の水位を示した電柱
マップ作り
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