「東アジア保険の日」について
2015.10.09
一般社団法人日本損害保険協会(会長 鈴木 久仁)では、情報・意見交換を通して、海外の損害保険市場との相互理解・交流を推進しておりますが、こうした観点から、1962年に東京で発足したアジア最大の国際保険会議である「東アジア保険会議」(East Asian Insurance Congress, 略称EAIC)にも、生命保険協会と連携をとり、積極的に参画しております。
EAICの定めた「東アジア保険の日」(10月18日)を迎えるにあたり、鈴木協会長のメッセージを、国内外に向けて発信いたします。
また、来年開催されるEAIC大会の主催都市であるマカオ保険協会のクリス・マ会長から寄せられたメッセージもご紹介いたします。
アジア全体の保険市場が健全な発展を遂げ、社会・経済の発展に貢献していくために、EAICの場で行われている活動について、皆様にご理解いただく一助となれば幸いです。
「東アジア保険の日」を迎えて
東アジア保険会議(East Asian Insurance Congress: EAIC)が定めた「東アジア保険の日」(10月18日)を迎えるにあたり、日本損害保険協会を代表してご挨拶を申し上げます。
東アジア保険の日は、EAICが1962年10月18日に東京で発足したことを記念し、各地域における保険の果たす役割・重要性やEAICの活動への理解促進に一層取り組むことを目的として、2006年にブルネイのバンダルスリブガワンで開催された第23回大会にて制定されました。東アジア保険の日の取り組みを通じて、各地域が協力してこのような共通の取り組みを行うことは、アジア全体の保険業界の健全な発展を図り、地域の人々の生活の安定や社会の発展に寄与するために大変有益なことであると感じております。
EAICは1962年の第1回東京大会では海外からの参加者がわずか20数名程度という小さな規模から始まりましたが、近年では30カ国・地域、1,200名以上の保険関係者が世界中から集まり、情報・意見交換を行うアジア最大の保険会議として発展してきました。現在、EAICへの加盟都市数は12都市までに増え、来年には10月11日から15日にかけてマカオにて第28回大会が開催される予定です。
私自身も、昨年台北で開催された第27回大会にEAIC東京代表理事として参加し、自然災害や高齢化社会などの課題に対する日本の保険業界の対応について情報発信するとともに、今年度は社会の安定と経済の発展を支え「安心・安全な社会づくり」へ貢献できるよう、協会長として先頭に立って取り組んでおります。
日本損害保険協会では、国連貿易開発会議(UNCTAD)の勧告とEAICからの開催要請を受け、東アジア地域の保険業に携わる方々を対象とした国際的保険技術支援プログラムを提供する日本国際保険学校(ISJ)を1972年より毎年開催しています。東アジア地域の保険業に携わる方々のお役に立ちたいという目的から発足したISJも40年以上の歴史を持ち、卒業生は約1,900名に達しており、参加各国の保険関係者から高く評価されるまでに成長しました。東アジア保険の日は、EAICとISJの長い歴史と緊密な協力関係を再認識する日でもあります。
当協会ではこの東アジア保険の日に保険の果たす役割・重要性やEAICの活動に対する理解を促進するため、今年度も次の取り組みを行っております。
(1) 当協会建物内にてEAICの設立趣旨、歴史、活動を紹介するパネルの展示
(2) ホームページ、保険業界紙を通じた広報活動
(3) 約1,900名のISJ卒業生のネットワークを活用したEAIC大会への参加呼びかけ
今回の東アジア保険の日の取り組みが、各地域の保険業界で働く全ての人々にとって、保険が社会・経済の発展のために果たすべき役割・重要性を見つめ直す良いきっかけとなることを心から願っております。今後の東アジアの保険市場の益々のご発展を祈念して、わたくしのお祝いの言葉に代えさせていただきます。
EAIC東アジア保険の日(意訳)-日本の保険業界の皆様へ-
マカオ保険協会および東アジア保険会議(EAIC)組織委員会を代表して、2016年10月11日から15日までヴェネチアン・マカオで開催される第28回EAIC大会に、日本および世界中の保険関係者の皆様を心から歓迎いたします。
第28回EAIC大会のテーマは、「保険の未来 - 顧客中心主義」です。保険業界の健全な発展は、我々が顧客のニーズの変化を予想できるかどうかに大きく依存しています。大会のプログラムは、我々の顧客がどのような人々であるか、どうしたらより良いサービスを提供できるか、テクノロジーはどのような役割を果たすか、高齢化はどのような影響を及ぼすか、刻々と変化する市場における究極の経営モデルとは何かについて、より良い見識を得るためのものとなります。参加者は、大勢の超一流の実務家やスピーカーからインスピレーションを得ることが期待できます。
EAICは、顧客のニーズを満たすために保険業界をより良くする方法について、参加者がお互いに見解を共有することのできる、2年に1度の優れた機会です。2016年のマカオは、この素晴らしい方々の会合と素晴らしいアイデアの交換のために最適な場を提供いたします。
マカオは、コンベンションの目的地であるほか、世界的な観光およびレジャーの中心地としても認められています。会議場や洞察に満ちたアジェンダ以外にも、高級料理、超一流のショーやエンターテインメントなど、マカオには皆様に提供できるものがたくさんあります。マカオは急速なペースで発展を続けており、2016年には、さらに多くの新しいホテル、コンベンション施設、エンターテインメントや高級レストランが皆様のあらゆるニーズを満たすことができるでしょう。
旧交を温めるため、新しい友人との出会いのため、そしてマカオの人々の温かいおもてなしを楽しんでいただくため、2016年10月は第28回EAIC大会にどうぞお越しください。
EAIC役員(2014年-2016年)
- President
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Mr. Jack Tai
Chairman, the Non-Life Insurance Association of the R.O.C(台北)
- Vice President
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Mr. Chris Ma
Chairman, the Macau Insurers' Association(マカオ)
- General Secretary
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平賀 学氏(国際保険振興会 常務理事)
- Auditor
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大熊 孝(日本損害保険協会 国際部長)
- Committee Member-Tokyo
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根岸 秋男氏(明治安田生命 社長)
(他のメンバー地域のCommittee Memberは省略)