10月18日は「東アジア保険の日」

 日本損害保険協会(会長:白川 儀一)では、情報・意見交換を通して、海外の損害保険市場との相互理解・交流を推進しており、1962年に東京で発足したアジア最大の国際保険会議である「東アジア保険会議」(East Asian Insurance Congress:EAIC)にも、生命保険協会と連携をとって積極的に参画しています。
 EAICの定めた「東アジア保険の日」(10月18日)を迎えるにあたり、白川協会長のメッセージを、国内外に向けて発信します。
 アジア全体の保険市場が健全な発展を遂げ、社会・経済の発展に貢献していくために、EAICの場で行われている活動について、ご理解いただく一助となれば幸いです。

「東アジア保険の日」を迎えて

 東アジア保険会議(East Asian Insurance Congress: EAIC)が定めた「東アジア保険の日」(10月18日)の16周年を迎えるにあたり、日本損害保険協会を代表してご挨拶を申し上げます。
 はじめに、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになった各国・地域の方々に対し哀悼の意を表します。そして、自然災害の被害に遭われた各国・地域の方々に対しても心よりお見舞いを申し上げます。
 また、社会機能の維持のために懸命に働く医療従事者の方々、被災地での救助・復旧活動などに携わられた方々に、深く感謝申し上げます。

一般社団法人 日本損害保険協会 会長
白川 儀一

 EAICは1962年10月18日に発足し、今年で60周年を迎えました。第1回東京大会の海外からの参加者はわずか20数名程度でしたが、近年では世界23ヵ国・地域から2,000名以上の保険関係者が集まるアジア最大の保険会議へと発展しています。

 そうした歩みを進める中、東アジア保険の日は、各国・地域における保険の果たす役割・重要性やEAICの活動への理解促進に取り組むことを目的として2006年に制定されました。各国・地域における保険の浸透・普及促進は、東アジア全域の経済社会の健全な発展と繁栄に寄与する、公益性の高い重要な取組みです。

 当協会は、国連貿易開発会議(UNCTAD)の勧告とEAICからの開催要請を受け、東アジア各国・地域の保険業に携わる方々を対象とした国際的保険技術支援プログラムであるISJを1972年から毎年開催しています。東アジア各国・地域の保険業に携わる方々のお役に立ちたいという目的から発足したISJは長い歴史の中で約2,230名の卒業生を輩出し、参加各国・地域の保険関係者から高い評価をいただいております。今年度はISJの開校50周年を迎え、これもひとえに皆様方のご支援の賜物であり、深く感謝申し上げます。

 当協会は、こうした東アジア保険の日に保険の果たす役割・重要性やEAICの活動に対する理解を広く周知する観点から、引き続き次のような取組みを推進していきます。

  1. 1.ホームページ、保険業界紙を通じた広報活動
  2. 2.ISJ卒業生のネットワークを活用した、東アジア保険の日の祝賀および次回EAIC大会への参加呼びかけ

 損害保険業界は、事故や災害時の損失補償という損害保険の本来の機能の発揮に加え、防災・減災の取組み、デジタル・トランスフォーメーションへの取組みなどを通じて、安心・安全な社会の実現を図っています。

 そうした中、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化に加え、頻発する自然災害など、私たちは、これまで経験したことの無いような様々なリスクに直面しています。このように厳しく不確実な環境下においても、社会や経済を支える重要なインフラである損害保険制度を将来にわたって維持・機能させるべく、当協会は、会員各社と一体となり、真摯に様々な社会課題に向き合い、取り組んでまいります。

 最後となりますが、この東アジア保険の日が、東アジア各国・地域の保険業界で働く皆さまにとって、社会課題の解決に向けて保険が果たすべき役割や、EAICを通じた東アジア各国・地域間の協力の重要性を見つめ直すきっかけとなることを心より願っております。

 今後の東アジアの保険市場の益々の発展を祈念して、お祝いの言葉といたします。

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