令和3年度 損保決算概況について
【No.22-05】
2022.06.28
一般社団法人 日本損害保険協会(会長:舩曵 真一郎)では、加盟29社(※)の令和3年度決算概況を次のとおり取りまとめました。
1.保険引受の概況
(1)正味収入保険料
正味収入保険料は、自動車保険や火災保険の増収などにより、令和2年度に比べ1.3%(1,136億円)増加して8兆8,063億円となりました。
(2)正味支払保険金、損害率
正味支払保険金は、昨年2月に発生した福島県沖地震に係る地震保険の支払いや、前年度の事故件数が減少していた自動車保険の支払いの反動増などにより、令和2年度に比べ3.2%(1,475億円)増加の4兆7,112億円となりました。
損害率は、令和2年度に比べ1.3ポイント上昇して59.3%となりました。
(3)事業費、事業費率、コンバインド・レシオ
保険引受に係る営業費及び一般管理費は、令和2年度に比べ2.5%(314億円)増加して1兆3,019億円となりました。
諸手数料及び集金費は、令和2年度に比べ1.6%(244億円)増加して1兆5,926億円となりました。
これらを合計した事業費は令和2年度に比べ2.0%(558億円)増加し、事業費率は令和2年度に比べ0.2ポイント上昇して32.9%となりました。
損害率と事業費率を合計したコンバインド・レシオは、令和2年度に比べ1.5ポイント上昇して92.2%となりました。
(4)保険引受利益
以上の増減益要因に、その他の保険引受収益および保険引受費用を加減算した保険引受利益は、令和2年度に比べ235.3%(2,180億円)増加の3,107億円となりました。
2.資産運用の概況
資産運用収益は、利息及び配当金収入の増加(714億円)などにより、令和2年度に比べ18.6%(1,219億円)増加して7,766億円となりました。
資産運用費用は、有価証券評価損の増加などにより、令和2年度に比べ53.2%(411億円)増加して1,185億円となりました。
資産運用収益から資産運用費用を差し引いた資産運用粗利益は、令和2年度に比べ14.0%(808億円)増益の6,581億円となりました。
3.経常利益・当期純利益
経常収益は令和2年度に比べ2.6%(2,594億円)増加し、経常費用は令和2年度に比べ△0.4%(△346億円)減少したため、経常利益は令和2年度に比べ49.2%(2,939億円)増益の8,910億円となりました。
経常利益に特別損益や法人税等合計を加減算した当期純利益は、令和2年度に比べ53.3%(2,332億円)増益の6,708億円となりました。
4.総資産
総資産は、令和2年度末に比べ0.7%(2,280億円)増加して32兆5,643億円となりました。
5.ソルベンシー・マージン比率
ソルベンシー・マージン比率は、29社とも法律で求める水準を超えており、経営の健全性について問題ない水準となっています。
(※)次の協会加盟会社(29社)の単体決算に基づき集計したものです。
あいおいニッセイ同和損保、アイペット損保、アクサダイレクト、アニコム損保、イーデザイン損保、AIG損保、エイチ・エス損保、SBI損保、au損保、キャピタル損保、共栄火災、さくら損保、ジェイアイ、セコム損保、セゾン自動車火災、全管協れいわ損保、ソニー損保、損保ジャパン、大同火災、東京海上日動、トーア再保険、日新火災、日本地震、ペット&ファミリー損保、三井住友海上、三井ダイレクト損保、明治安田損保、楽天損保、レスキュー損保