2022.10.11

　日本損害保険協会北海道支部（委員長：山下　敦志・損害保険ジャパン株式会社 執行役員 札幌支店長）は、北海道内で10月～11月に増加するエゾシカと自動車との衝突事故について、啓発ポスターを活用しながら注意喚起を行っています。エゾシカの成獣に衝突すると、車両が大きな損傷を被り、ドライバーや同乗者が負傷する場合もあります。
　エゾシカとの衝突事故に起因する車両保険の保険金支払は、件数と金額ともに増加しています。当支部では、2010年度以降、毎年10月～11月を対象期間として、エゾシカとの衝突事故による車両保険の保険金支払件数・支払額を調査しています。2021年10月～11月調査の結果、保険金支払件数は1,072件と、前年同期（517件）と比べて約2倍に増加し、支払保険金額は6億2,423万円（前年同期比＋3億4,316万円）となりました。1件あたりの平均支払保険金額は58.2万円（前年同期比＋3.8万円）です。
　北海道警察の統計によると、2021年に発生したエゾシカとの衝突事故は4,009件（前年比＋498件）で、5年連続で最多記録を更新し、調査を開始した2004年の3.4倍となりました。2021年10月～11月の発生件数は1,072件で、この2か月間で1年間の発生件数の26.7％を占めています。これを基に2021年の年間保険金総支払額を試算すると、約23億3,446万円となります。
　当支部では引き続き、損害保険会社・代理店や関係機関と連携しながら、エゾシカとの衝突事故防止に向けた啓発活動を実施していきます。

(注1)数字は報告があった9社の合計。
(注2)全1,072件中、支払額の最大は330万円、最小は2千円。